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快適に暮らせる「木の家」をお施主様と二人三脚でつくり上げる工務店 株式会社奥山建設 代表小林大介と妻むらおかみほ夫婦です。 埼玉県在住。


by fp-okuyama
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家族の今の姿と明日の姿

むらおかです。
12月14日、SAREXのワークショップに行ってきました。
今回のワークショップの中心テーマは、「家族の今の姿と明日の姿」。

家族の今の姿と明日の姿_d0080906_14281198.jpg家族の今の姿と明日の姿_d0080906_14282767.jpg










評論家の芹沢俊介(せりざわ・しゅんすけ)氏による講演と、そのテーマについてのディズカッションでした。
席を隣にしたのは、FPグループの住まい工房ナルシマの成島社長。


皆さんも覚えておられると思いますが、奈良県で起こった16歳の青年による母親殺人についての分析をされました。
お父さんがお医者さんで、とても小さな時から息子さんをスパルタ式に育てられたそうです。
子ども室をICU(集中治療室)と名づけられていたとききました。
16歳になっても行くところは、学校と本屋さんと英会話の塾の3箇所以外はなかったようです。
そんなお子さんが急変してこのような事件を起こすには、「いい子のパラドクス」があてはまると話されました。

子どもが、
1:親の意向で生きる
2:いいこになる
3:自分を殺す(精神的に)
4:行き詰る
5:親によって捨てられる(精神的に)
このような背景から、親に反逆し始めるようです。

親を殺す子は、その前に親に殺されている(精神的に)と芹沢氏は話されました。

現在の子育ては、子どもを高学歴に教育することに偏っているのではないでしょうか。
『成長する家~子育て物語~』を展示場で提案している私たちにとっても
「子育て」という言葉の意味をもう一度深くほり下げていかなくてはいけないと思いました。

多くの住宅メーカーが、うすっぺらなコンセプトによって商品を提案しています。
人間味のある、「住む」という文化にふさわしい意味合いを持つ提案でありたいと強く思いました。


少し難しい話のなかにも、芹沢氏より大変面白い質問がありました。
結婚されている方に質問をします。ご夫婦の関係を次の3つの中からイメージできるものを選んでください。

1:ご夫婦で向かい合っている
2:ご夫婦で隣り合っている
3:ご夫婦で背中合わせになっている

皆さんはどのイメージを選ばれますか?
私は、2を選びました。
いまさら家内と向かい合うのも少し照れくさい背中合わせではちょっと寂しい。
やはり、2人で仲良くベンチに座っているのかな・・・。

1番は「単世代同居型」。2番は「個別同居型」。3番は「個別別居型」という分類になるようです。
詳しくは、芹沢氏の著書等をお読みいただければと思います。

2番は、個人個人を尊重して同居しているというイメージでしょうか。
3番を選ばなくてよかったかなと思いました。
(・・・こんな主観的で単純な判断をしてはいけないのかもしれません。)


携帯電話についての分析にも大変興味を持ちました。

そういえば、小学校のいつ頃だが・・・低学年だったでしょうか。
住んでいる家に、黒電話が入ったのを記憶しています。
家内と結婚して、家をつくった当時は有線の親子電話を使っていました。
10年前に有線から無線の親子電話に取り替えました。
そして、娘と息子が高校生になったときには、家族4人とも携帯電話を持ち始めました。
今では、77の義理の母も含めて、全員が携帯電話をもっています。

先日、2歳の孫のひなが、娘の携帯から間違って電話をかけてきました。
「じぃじだよ。」というと、
「おじぃちゃま?いま、ままはいないの。ひなちゃん、ひとりなの。」と
面白そうに話をかえしてきました。大変驚いてしまい、「ひなちゃんから電話がきてるよ!」と家内のところまで走っていってしまいました。
ジジバカとはこのことでしょうか。少しお恥ずかしいと思います。(本人は喜んでいます)
本題から話が外れてしまいました。

芹沢氏は、
携帯電話が個別化を促進している、より個人が自分の個別性(個性)をだせるようになった。
そして、いいことだとは思うのですが、より個人が自由になっている。
家族の一人がピンチのとき、家族の誰かが助けてあげていた今までの状況とくらべ、家族以外の人が助けてあげたり、誰もいなかったりという現実がある。
ある意味で、家族という関係が追い詰められている。
しかし、それを現実のものとして肯定的に捉えていく関係も、今後生まれてくると話を聞きながら感じました。

数時間のお話を聞きながら、一度も家の形や構造やプランが私の頭の中に現れてきませんでした。
なにか、建築的に参考になる話がないかと、つい探してしまう自分を発見しました。
どんなことでも家づくりに結び付けようという気持ちは大事なのかもわかりませんが・・・
家づくりだけで、家族を語ることは出来ないのだとも、少し反省をしたりしております。



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by fp-okuyama | 2006-12-18 14:37 | 過去の社長発信ブログ | Comments(0)